日本の科学に激震 :: Nature News

学術研究機関の中で最も大きな被害を受けたのは、東北大学である。東北大学は、材料科学、工学、生物医学研究が盛んだが、震源に近い仙台にあり、4月下旬までの休講が決まっている。現在、緊急チームが被害の調査を進めているが、電気、ガス、水道の供給が断たれているうえ、断続的な余震もあり、困難をきわめている。仙台より北方の沿岸部女川町にある同大学大学院農学研究科の女川フィールドセンターでは、建物が津波の直撃を受けた。メインキャンパスでも、6棟の建物が危険で立ち入りができないと判定された。

東北大学の建物のいくつかは激しく損傷し、立ち入り危険と判定された。

東北大学の建物のいくつかは激しく損傷し、立ち入り危険と判定された。

東北大学原子分子材料科学高等研究機構(WPI-AIMR)は、金属ガラス、ポリマー、ナノデバイスの研究で名高いが、山本嘉則(やまもとよしのり)機構長によると、今回の震災で10億円相当の機器が失われたことがわかっており、より詳細な評価が行われれば、被害額はさらに大きくなるだろうという。破損した機器の中には、世界最高レベルの電子顕微鏡や、表面の原子配列を調べるための装置も含まれている。

東北大学原子分子材料化学高等研究所機構は10億円相当の機器が失われた。